日記

2025-05-08 23:41:00

五月雨を

”あつめてはやし三滝川”とか、書いたら誰かに怒られるかも知れませんが、決して揶揄したりはしていません。

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三滝川の川床がきれいに整備されたあと、勇み足の梅雨のような春雨が降って、滔々(とうとう)と流れる川の水を見たら芭蕉を思い出し、たいした知識もないのについ最上川の俳句が浮かびました。知識はたしかにないのですが、俳諧の芭蕉は好きです。芭蕉の何がと聞かれるなら生涯愛した「旅」でしょうか。もっと言えば旅と人だったと思います。「月日は百代の過客にして 行き交う年も又旅人也・・・」のリズミカルな言語の並びと響き、とてもここちがいいですね。時の流れはお客様とでも言っているような気がして、思わずその気になりました。ごめんなさい。

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霞が雨に流され、山の峰にロープウェイが芸術的な白い帯を描いていました。

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R306線が川をまたぐ橋の下に、なんと燕の巣です。素晴らしい居場所を見つけたものです。私はもっと以前からこの橋の下を燕の巣として推奨していました。誰も知りえない情報ですが・・・。

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多分燕の巣としては三重ナンバー1だと思います。ここでつたないお願いがあります。不衛生とかいって面白半分に巣を壊さないでくださいね。(コンクリートには被覆があり、営巣「えいそう」による構造的な鉄筋の劣化は極小と思われます)燕は遠いところから、ご存じでしょうか? 風や雨のなか這う這うの体(ほうほうのてい)でここまでやって来るのですよ。外国の、たとえば東南アジヤのどこかでしょうね。できればこの橋の下が燕たちの第二の故郷(ふるさと)になることを願っています。(と思ったのはつかの間、実は橋の下は寒いことに気づきました。川の水が流れ、特に夜は冷える。そういう場所は野鳥といえど住処に不向きです。それでもそこを住処とするのはそれなりの事情もあるかもしれません。そう思ったのは、我が家の玄関に居候するスズメがいまして、ここ最近どこかへ行ってしまい、姿が見えなかったのですが、最近の天候が再び冷えてきたと思っていたら、その雀が玄関のカーテンレールに隅に宿をとっていました。風もなく静かで温かく、深夜たまに玄関の明かりにがついてまぶしい何点もあるものの、居心地がよさそうです。燕の住処も済めば都かもしれません。橋の下の燕たちは、今後も行方を見定めていかなければなりません。)

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もう一点、道端の花です。毎年この季節にこの場所に藩が咲きます。小さな赤い花、チェリーセージです。

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以前モザ庭に植えたことがあり、記憶に残っています。しかし土が合わなかったのかしばらくして枯れてしまいました。年に一度この花を観るたびに、持って帰りたいという悪魔の誘惑に誘われています。しかしこのセージはここでこそ美しいという声に、ハッと思いとどまるのでした。

この散歩道は別名「アップダウン」と呼んでいますが、途中いくつかの野生の花が咲いています。きっと近くに住む人がお世話をしているがいると思います。大事にして楽しみたいと思いますよね。

ヤメかな?かきつばた? とりあえずここではあやめということでどうでしょうか?

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アヤメとボタン(またはしゃくやく)ということでお願いいたします。あまりの美しさで、溜息が出ました。私は紫に弱いのです。できればタイムスリップして一度紫式部さんに会いたいのですが・・・。

最後まで閲覧していただきありがとうございました。

著 星野萬天