日記

2025-02-04 10:49:00

がっかり名(迷)所

 

名所と云えば知名度と人気が高いですが、これが迷所となるとそうでもなく、仮に行ってみてもその良さがよく分からないところという意味合いです。人気もなく訪問する人も少ないのですが、ある種あるいはある分野の人にとっては貴重でありかつ楽しいところ、またそれらが知性や文化として残していきたいところでもあるという意味においては、文化的価値もあるのではないでしょうか?そこを訪問するか否かの違いだと思いますが、迷所なら混雑もなく、静かで閑散として、しかも隅々まで環境も整備されていることが多くて美しい。それに加えて気に入っている点は迷所のほとんどは入場料が安価で、仮に有料だとしても料金は民間の施設に比べてかなり安価ことが多い。

地味であっても訪問する人々にとっては入場料が安いというのは安心であり、文化や歴史に触れることはなぜか気持ちも和みます。

脳の刺激もたまには必要ではないかということで、普段の買い物も含めできるだけ家にこもらないようにしています。交通のアクセスが良ければ電車やバスを利用し、不便な場合は自然いっぱいの田舎道をゆっくり走る、確かに日常よりもより新鮮な気持になりますよね。

ということで先日は亀山市の「のぼのの森公園」というところに行きました。「そこってどこ?」という感じに聞こえませんか? 全国的な名所ではありませんが、実は日本有史上とても重要なところです。ヤマトタケルぐらいは聞いたことはないでしょうか? 古事記に登場する歴史物語の中の重要な人です。先日ユーチューブで見たところでは作者は「太安麻呂」という方が書いた古事記に登場しますが、詳しくはネット検索できます。

1のぼのの森公園.jpg

公園の入り口に案内板がありました。案内看板の中に「白鳥の湖」というのがあり、実はそれが今回の訪問目的の一つでした。

「ヤマトタケル」氏が昇天(お亡くなられた)されたという伝説の場所を確認したかったのです。

2ヤマトタケルの能褒野御墓.jpg

その場所はなぜか大きな湖をイメージしていました。ご存じの方も多いかもしれませんがモザは菰野町の下村という町にあるのですが、町内にはその昔ヤマトタケルノミコト氏が眼を洗ったという「眼洗いの場」という場所が残してあり、そこからやや数キロ東へ下がった四日市のみたち町の道路沿いにそのお方の脚が三重に曲がった「足曲がり場」という遺跡が残してあります。その市の歴史案内看板によると、昔岐阜県の御嶽山でヤマタノオロチという怪獣と戦い、負傷してその道を通ったとあります。三重県の由来は三重に曲がったところということもあるらしく、その足洗の場という遺跡の街の地名が「みたち」、つまり御館(おんやかた)つまり古代遺跡例えば縄文時代の門を彷彿させる名前に惹かれました。しかもその洗い場のそぐ近くには能褒野町の「のぼの公園の森」にもあった同名の白鳥の湖という、四日市市の歴史遺跡の一つに指定にされている比較的に大きな広い「白鳥の湖」があり、現在も毎年管理草刈りなどされています。ヤマトタケルさんはこの足曲がりの場の近くで瀕死状態となり、鶴になって空を飛び、亀山の能褒野(のぼの)近くの湖で息絶えたとか聞いていました。

以前より勝手に大きく膨らんでいた公園の中のいわゆる死滅の湖は驚くくらい小さな水たまりでした。物語が古すぎました。千五百年か何年も時が過ぎると地形もすっかり変わることでしょう。思わずにっこりしました。

「がっかり名(迷)所」という所以(ゆえん)です。